農地塩類の起源に迫る
乾燥地域のかんがい農地では、適切な水管理を行わないと土の表面に塩類が集積し、作物が育たなくなります。農地にはさまざまな起源をもつ水や塩類が供給されます。
農地からの排水中には,農地に供給された水や物質が排出されます。そこで、ストロンチウム安定同位体を使って、排水中における農地塩類の起源を推定しました。
分析の結果、塩類集積がもっとも顕著であった農地の排水では塩類の約20%が海水起源であることがわかりました。また、その農地にはかんがい水と肥料により大量の塩類が持ち込まれていることも明らかになりました。