水源かん養林の水循環の全体像ってどうなっているの?
~神奈川県の水源環境を保全・再生するために
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神奈川県では、水源環境を保全・再生する取り組みとして、森林管理事業を行い、その水循環への効果を調べるために、水源林エリアに数haの試験流域を設置し、水文モニタリング調査を長期的に行っていました。
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水文モニタリング調査の結果、たくさんの研究成果は出てきました。しかし、成果を説明するには、数haの試験流域(小スケール)での結果から広域の水源林エリアでの水循環の全体像を示す必要があります。そこで、広域の水循環を把握するのに有効な同位体トレーサー研究を経験し、協力してくれる研究所を知っていた職員がいました。
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こうして、自治体と地球研が連携した、広域の水源林エリアでのトレーサー研究が実現しました。水源林エリアにおいて地下水や湧水、河川水などの採水などの現地調査を行い、地球研の機器を利用し、水質や同位体などを分析することができました。
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今までの水文モニタリング調査のデータ蓄積や研究成果と、水質・同位体トレーサーでわかったことを掛け合わせて、より広域スケールの水循環についての理解が深まりました。県民の皆様への説明、行政へのフィードバックなど、将来の水源林づくりの計画に役に立つ情報を得ることができました。
©安部 豊
神奈川県では、水源環境を保全・再生する取り組みとして、森林管理事業を行い、その水循環への効果を調べるために、数haの試験流域で水文モニタリング調査を長期的に行っていました。
研究成果を県民の皆様に説明するには、数haの試験流域(小スケール)での結果から広域の水源林エリアでの水循環の全体像を示す必要があります。そこで、地球研と連携し、広域の水循環を把握する水質・同位体トレーサー研究が実現しました。
今までの水文モニタリング調査のデータ蓄積や研究成果と合わせて、より広域スケールの水循環についての理解が深まりました。県民の皆様への説明、行政へのフィードバックなど、将来の水源林づくりの計画に役に立つ情報を得ることができました。